「太郎くんが1000円を持って郵便局に行きました。一枚80円の切手をX枚買ったら、840円残っていました。太郎くんは何枚の切手を買ったのでしょう?」
さっきの問題と似ていますが、違いは分かりますか?
この問題を解く場合、
840=1000−80X
で、移項整理すると、
X=2
という結果を得ますね。
これは方程式です。最大の違いは、「1000−80X」には、Xに何を代入してもかまいませんが、「840=1000−80X」の場合は、「X=2」以外は代入できません。X=2以外の数字、例えば「X=3」を代入してみましょうか?
840=1000−240
この式は、明らかにおかしいでしょ? だめなんですよ、X=3では。
方程式「840=1000−80X」は、「X=2」という結果を得るための道具です。ですから「X」は結果として出てくる数字です。決まった数です。変数ではありません。この場合の「X」は、後から出てくる物です。
ですから、当然グラフは描けません。だってXは変数ではないのですから。横軸を採れませんからね。
一方で「1000−80X」では、Xを入れてやる結果、意味を持つ物なのですね。で、Xを変えれば「1000−80X」は変わります。こっちのXは変数です。
「数学1、数学Aで習った事と違う!」と思っている人も多いでしょう。違うんじゃないです。数学1・Aを誤解しているだけです。
「方程式はグラフで解くって習ったぞ!方程式はグラフを描けないのはおかしい」と思う人は多いでしょう。そうです。貴方の言っている事は、正しいです。しかし、一個所重大な勘違いをしています。
方程式「840=1000−80X」をグラフで解く話をしましょう。
まず、教科書流のやり方にするために、左辺(若しくは右辺)を0にしましょう。(こうしなくても説明できますが、一応数学1・Aに合わせておきます)
0=1000−80X−840
0=160−80X
と変形ます。さらに、
0=Y=160−80X
とYを挿んで、方程式を分割します。
Y=0
and
Y=160−80X
と二本の式に分割できますね。
それぞれだけに注目すれば、Xに何を代入したって構わないですよね。
「Y=0」は「X軸」の事ですね。
「Y=160−80X」は、「傾き−80」の直線です。
ここで発想を切り替えます。方程式「0=160−80X」は、「Y=0」と「Y=160−80X」の交点を求めるための連立方程式なのだと考えてみましょう。
そうすれば、方程式「0=160−80X」は、式「Y=160−80X」がX軸と交わる点だと言えるでしょう。
ね、これが数学1・Aで学んだ事なのです。そう、「方程式」を一端「式」に変換して、グラフ化したのです。ですから方程式をグラフに描いた訳ではないのです。
方程式と式の違いに納得してもらったら、先に進みましょう。
(補足)
ここは、数学1・Aの話ですので、読まなくていいです。
先程、方程式を分割する際、移項整理して、左辺を0にしましたが、本当は、移項する必要はありません。
840=1000−80X
そのまま分割します。
840=Y=1000−80X
こうして、
Y=840
and
Y=1000−80X
こうやって交点を求めましても、同じです。