さて、虚数を使っていいならば、(最悪でも解の公式を用いれば)二次方程式は解く事ができる訳です。
また、その解が実数なのか虚数なのかは、判別式の符号から判断できます。
ところで、なぜ二次方程式を高校で学ぶのでしょう?
もちろん「文部省学習指導要領」に、「高校生が学ぶ分野」として指定しているからなのですが、ではなぜ、文部省はこの分野を指定するのでしょう?
理由はいくつかあるでしょう。「数学を通して、「論理的な考え方」を身につける材料として、比較的学び易くて、かつ学び取る事が多いから」というのも、理由の一つでしょう。
またもう一つが「数学が科学の重要な道具」であり、「自然現象の多くが二次関数で表せるから」というのもあるでしょう。
数学は、現実世界のあちこちで利用されています。「方程式の解を求める」というのは、「これから起きる現象を予測する」一つの方法です。
コンビニがいつ何を、どれだけ仕入れると、一番儲かるのかは、方程式を用いて計算し、その方程式の解をもとに、仕入れをします。
アフリカの絶滅の危機にある動物達の数が、このまま行くと、何年後にどれだけになるのか、絶滅を防ぐためには、いつ何をどれだけする必要があるのかも、方程式を用いて、その解から予測し、対応します。
家を設計する時に、柱の位置は、数は、太さをどれだけにすれば、どのくらいの地震、台風に耐えられるかも、方程式の解を使って調べます。
方程式を解いて、未来を予測する事は、とても役に立つ事です。
しかし、現実世界を司る方程式は、大抵とてもややこしい事が多く、解くのは簡単ではありません。
仮に自然が二次方程式、
aX2+bX+c=0
で表せたとしましょう。二次方程式ですから、解の公式で解けるのですが、a、b、cはすごく複雑で、実際問題計算するのは大変です。
どうしても解かなくてはならないなら、やむを得ません。面倒くさいですが、計算して下さい。
ただ、実際問題、正確な解の値が必要な事は、そんなに多くありません。解の大体の性質が分かれば良い事が、結構多いのです。
例えば「解は実数なのか虚数なのか」「解は正なのか負なのか」「二つの解は、どの位離れているのか」等が分かれば良い事は、結構多いのです。
このような「大体の性質」で良いなら、いちいち解の公式で解かなくても、方程式を一目見れば、大体予測できます。
例えば実数かどうかであれば、
D=b2−4ac
を計算すれば十分なのでしょう?
その外にも二次関数には、解の大体の値に関する、重要な性質があります。
次のページでは、その重要な性質「解と係数の関係」の話をしましょう。