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ベクトル24


一次独立:もう少し正しい説明


さて、先ほどのページで「一次独立」という考え方が登場しました。

意味は、「お金」と「オセロの駒」の様に、「互いに交換できない」関係、具体的には「ベクトルが平行でなく、零ベクトルでもない」関係だと書きました。

うーん、確かに、初心者への説明としては、その位のほうが良いと思うので、そう説明しましたが、実は正確な説明ではありません。

詳しく言えば、「平面ベクトルに限れば、その説明でも間違いとは言えない」という所です。

が、折角ですから、もう少し正しい説明をしておきましょう。

(まだ余裕がないヒトは、後回しにしましょう。)

一次独立とは、「あるベクトルの組み合わせ(2本以上なら何本でもOK)のうち、そのベクトルが、組み合わせの中の他のベクトルの和で表せない状態」の事を言います。

ね、何が何やら、訳が分からないでしょ?(^^)

だから、最初は、この正しい説明は出さなかったんです。



順番に説明しましょう。

話を簡単にするために、最初は平面ベクトルの話に限定して説明しますね。(空間だと、話が変わる)

袋の中に、三本のベクトル、,, が入っています。





ここから、どれでも良いので、好きなベクトルを一本取り出します。

今回は、を取り出してみましょう。(でも構いませんよ)

となると、今は袋の中に,が残っています。

さて、ここで考えます。

取り出したベクトル(ここでは)は、袋の中に残っているベクトル(ここでは)を組み合わせて、作る事ができるでしょうか?

今回の場合はできますね。





だって、

 = 2 + 1

ですからね。

ですから、この場合、「三本のベクトル、,, は、互いに一次独立ではない」と言えるわけです。

もっと分かり易く言えば、この三本のベクトル、,,は、その中の一本を、他のベクトルの組み合わせで代用できると言う事です。

つまり、100円玉と50円玉と10円玉の関係な訳です。



そんなの、当たり前じゃないか!

という意見があると思いますが、これが当たり前ではないのです。





例えば、最初の袋に入っていたベクトルが、,の2本だけだったとしましょう。

そこから、一本のベクトル(図では)を取り出しました。

さて、この状態で、袋の中に残っているベクトル(ここでは ・・・・

そりゃ、無理ですね。

ですから、「,は、互いに一次独立」なんです。



こういう例を書くと、必ず

ベクトルが二本なら、一次独立なのか

と勘違いする人が居ますが、そういう事じゃないですよ。





例えば、この図の場合、ベクトルは,の二本ですが、

 = 2

ですから、を取り出しても、を取り出しても、袋に残った方で、取り出したほうの代用が効きます。

つまりこの場合、「,は、互いに一次独立ではない」のです。

分かりましたかね?「一次独立」の意味。

つまり、ポイントは「代用が効くかどうか」なんですよ。

これが、ベクトルのすごく大切なところなんですね。

だって、ベクトル以外の分野では、高校二年生まででは、こういう考え方はなかったですからね。

しかし、この考え方は、理系にとって、すご〜〜〜〜く大切な考え方なんです。

よく押さえて下さいね。



さらに、もう少し付け加えた話をしておきましょう。(って、ここが本当は大切なんだけどね)

平面ベクトルの場合、どうやっても、三本以上の一次独立なベクトルは描けないでしょ?

どうやっても、絶対無理です。

平面で描ける一次独立なベクトルは、二本までです。

これが、「平面」の事を「二次元」と言う理由なのです。

二次元」とは、「一次独立なベクトルは二本までしか採れない世界」という意味なんですよ。

だから、「空間」を「三次元」と呼ぶ事から分かるとおり、空間ベクトルでは、三本まで、一次独立なベクトルを採れますし、三本が限度になります。



と、ここまで書けば気が付きましたね。

そうです、平面ベクトルでは、三本以上のベクトルの係数比較は、絶対できないのです。


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